ワークライフバランスとは?在宅の仕事はプライベートと両立できる?

多様な働き方が可能になりつつある昨今、「ワークライフバランス」という言葉をよく耳にするようになりました。在宅で仕事をする場合、ワークライフバランスを保ちやすいのか、もしくは保ちにくいのか、気になっていた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ワークライフバランスの基本的な考え方や在宅ワークのメリット・デメリットをわかりやすく解説しています。在宅の仕事でワークライフバランスを保つポイントもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
ワークライフバランスとは
ワークライフバランスと聞くと「仕事一色の生活にならないように、プライベートを重視する」といったイメージがあるかもしれません。はじめに、ワークライフバランスの基本的な意味を確認しておきましょう。
仕事と生活を調和させること
ワークライフバランスは、仕事と生活を調和させ、どちらも充実させていくという考え方です。1980年代にイギリスの貿易産業省(DTI)で使われはじめ、当初は働く女性の支援を軸に発展していきました。その後、男性や介護が必要な人も含めて支援の対象が広がっていくことになります。
ワークライフバランスの根底には、「仕事」と「暮らし」を相反するものと見なさない発想があります。「暮らしを犠牲にして仕事に没頭する」「暮らしを優先して仕事をおろそかにする」といったことではなく、両方を充実させることで好循環が生み出されるという考え方にもとづいています。
仕事よりもプライベートを優先することではない
よくある誤解として、ワークライフバランスを「プライベート優先」の考え方と捉えてしまうケースが挙げられます。このような捉え方をすると、「必要最低限の仕事だけこなせばいい」「仕事は適度に手を抜けばいい」といった消極的な発想に至ってしまいがちです。
一人ひとりの時間とエネルギーが有限である以上、仕事に費やす部分と趣味や家族と過ごす時間に費やす部分のバランスを保っていくことが重要です。このバランスをうまく調整することで、QOL(生活の質)向上を図ることが「ワークライフバランス」を保つ本来の目的といえます。
在宅ワークのメリット・デメリット
在宅で仕事をするようになると、ワークライフバランスを保ちやすくなるのか、反対に保ちにくくなるのか知りたいという方もいるでしょう。ワークライフバランスの視点に立った場合、在宅ワークには次のメリット・デメリットがあります。
プライベートの時間を柔軟に調整できる
在宅で業務委託の仕事を請け負う場合、何時から何時まで働くか、いつ休憩するのかといった時間配分は基本的に自由です。成果物さえ期日までに納品できれば、「子どもが寝たあとの時間帯を活用して仕事をする」「買い物に行く時間を自由に決める」といったこともできます。通勤する必要もないため、身支度や移動に時間を取られずに済むことも長所です。プライベートの時間を柔軟に調整し、自分の都合に合わせて働く時間帯を選べることは大きなメリットといえるでしょう。
仕事とプライベートを切り分けにくいことも
在宅ワークのデメリットは、仕事とプライベートの時間を明確に切り分けられない場合があることです。仕事をしようと思えばいつでも再開できるため、つい働き過ぎてしまう可能性があります。反対につい自分に甘くなってしまい、なかなか仕事に本腰を入れられないといったことにもなりかねません。働き方の自由度が高い分、計画性や自己管理能力が問われるでしょう。
在宅の仕事でワークライフバランスを保つポイント
在宅の仕事でワークライフバランスを保つには、どのような点に留意すればよいのでしょうか。主なポイントを見ていきましょう。
タスクを適度に細かく分ける
仕事を計画的に進めるには、やるべきことを適度に細かく分けておくのが得策です。たとえば、100ページ分の校正を1週間で完了させる必要があれば、「1日14~15ページ」といった配分を決めておくことをおすすめします。さらに、1日のうち午前中に何ページ、午後に何ページ、夜に何ページと区切っておくことで、計画どおりに進んでいるか確認しやすくなるでしょう。このようにタスクが細かく区切られていれば、突発的な用事などが入って働けない時間帯ができたとしてもリカバリーしやすくなります。
目標を決めて「小さな達成感」を積み重ねる
自己管理能力を高めるポイントとして、「小さな達成感」の積み重ねが挙げられます。「子どもを保育園へ迎えに行くまでに〇ページ」「就寝時刻までに〇ページ」のように目標を決めて取り組むことで、「目標どおりにできた」という達成感を味わうことが大切です。この繰り返しが、大きな目標の達成へと着実に近づくことにつながります。その日の目標が達成されていれば、プライベートの時間に仕事のことが気になってしまう、といった事態も起こりにくくなるでしょう。
まとめ:在宅の仕事はプライベートと両立可能
在宅ワーク+業務委託の組み合わせは、仕事をする時間を自分で決められる働き方といえます。計画性や自己管理能力が問われるものの、ここさえ克服できればプライベートとの両立を図りやすいワークスタイルです。「働きたいけれども、まとまった時間を確保しにくい」「子育てが落ち着くまでは外で働くのは難しい」という方は、在宅の仕事でワークライフバランスを実現してみてはいかがでしょうか。