教材校正の仕事は在宅でできる?仕事内容・未経験から目指す方法

在宅で取り組める仕事には多くの種類があります。子どもたちが日々の学習に使う教材の「校正」もそのうちの1つです。
この記事では、教材の主な種類や在宅で校正者の仕事を始めるにあたって準備しておきたいもの、求められるスキルについてわかりやすく解説しています。教材校正に活かせる経験・スキルにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
校正する教材の主な種類
学習教材と一口に言っても、学習の目的や対象とする学習者はさまざまです。ここでは、中学生・高校生を対象とした教材の主な種類を紹介します。
教科書準拠教材
教科書準拠教材とは、検定教科書の内容に沿って構成されている教材のことです。書店で販売されている問題集や参考書のほか、小中学校ごとに購入するワーク類、学習塾で使用するテキストなどがあります。
教科書の内容に準じていることが前提のため、教科書との整合性が問われる点が特徴です。英語の教材であれば、教科書の既習単元で扱っていない英単語や文法事項が含まれていないか厳密にチェックする必要があります。
受験対策教材
受験対策教材とは、高校受験や大学受験に向けた受験勉強に使われる教材のことです。目標とする入試の種類によって、公立/私立高校入試対策、大学入試共通テスト対策、二次試験対策などの種類があります。
教材を使って学ぶことによって、入試に対応できる実力が身につくかどうかが重要なポイントです。したがって、過去問の出題傾向を把握した上で校正する必要があります。
模試などのテスト問題・模範解答
教材には書籍のほか、模試(模擬試験)などのテストも含まれています。目標とする入試問題等の出題傾向を分析した上で、類題や傾向が似ている問題が出題されるテストです。
模試であれば、志望校合格判定の目安となる偏差値が大きく変動しないよう、難易度に配慮して問題を作成する必要があります。また、テストの対象学年や実施時期に応じて出題範囲が定められているケースも少なくありません。よって、校正時には難易度や出題範囲を踏まえてチェックする必要があります。
教材校正は在宅ワークが可能
結論からお伝えすると、教材校正は自宅で取り組める仕事です。出版社や編集プロダクションから校正業務の依頼を受け、納期までに校正を完了させます。在宅ワークで校正業務を行う際に準備しておきたいものや、求められるスキルについて見ていきましょう。
準備しておきたいもの
校正の仕事で使用するのは、基本的には赤ペンやマーカーペンといった筆記具のみです。校正ゲラや業務に必要な各種資料は依頼元から宅配便で送られてくるケースが多く見られます。特別な設備や機器は必要ないケースがほとんどです。
ただし、出版社や編集プロダクションから校正資料がPDFファイルなどで届くこともあります。業務上の連絡もメールでやり取りされることが多いため、パソコンを用意しておくのが望ましいでしょう。
求められるスキル
校正の仕事を受注するには、基本的な校正記号の使い方を理解している必要があります。さらに、教材ごと・出版社ごとに表記ルールが定められているため、ルールに則っていない箇所を漏れなく指摘する注意力が不可欠です。
ただし、初校・再校・三校といった編集工程に応じて重視される観点は異なる場合があります。すべてのゲラを同じ観点でチェックするのではなく、何を重点的に見るべきかを理解して取り組むことが大切です。
未経験から教材校正者を目指せる?
校正業務を経験したことがないものの、教材に関わる仕事に挑戦してみたいという方もいるでしょう。未経験から教材校正者を目指すことは可能なのでしょうか。
完全な未経験者にとってはハードルが高い
出版業界や教育業界での勤務経験がなく、校正の仕事もまったく初めてという方にとって、校正者の仕事はハードルが高い面があります。まずは基本的な校正記号の使い方を身につけることからスタートする必要があるでしょう。
多くの場合、出版社や編集プロダクションに校正者として応募した際に「校正テスト」が実施されます。このテストで指摘すべき点をどのくらい指摘できるかが1つの目安となるでしょう。
教材校正に活かせる経験・スキルとは?
教材校正を専門に請け負ったことがない人でも、紙媒体の編集経験や塾/予備校・学校での指導経験があれば、知識や経験を活かせる可能性があります。学年ごとの履修内容や学習内容の難易度は、校正者として非常に重要な基礎知識といえるからです。
一方で、教材特有の校正の観点については、経験を積みながら習得していく必要があるでしょう。まずは少量の校正から始めて、徐々にまとまったページ数の教材校正に挑戦してみてはいかがでしょうか。
まとめ:教材校正者は在宅ワークに最適
教材校正は大がかりな設備や機器が不要で、商品在庫を抱えることもないため、在宅ワークに適した仕事といえます。ただし、教材校正に求められる知識・スキルは多岐にわたるため、校正スキルによって受注できる仕事の難易度や分量はまちまちです。出版業界や教育業界での勤務経験を活かして、教材校正の仕事に挑戦してみませんか?